Antoine.st | Book Review |
Book Review割と本を読むのは好きな方です。しかし、せっかく本を読んでも、その結果として何も残らなければ、暇つぶし以外の意味はありません。ということで、少しはじっくり本を読むために、書評でも書いてみようかと思いました。あいかわらず、人様に何かを働きかけるのが目的ではないので、非常に自己中心的な内容になると思います。 ま、人様の「蒙を啓く」なんて大それたつもりはない、ってことですな。これは、この Web サイトのコンテンツすべてに言えることですけど。 2003-12-25 : Zen and the art of motorcycle maintenanceということで、大きく期待していたこの本。元々は確か、ワインバーグの「プログラミングの心理学―または、ハイテクノロジーの人間学 (在庫切れ)」の参考文献にあったと記憶しています (違うかもしれませんけど、同書が今手元にないので確認できません。ごめんなさい)。ひとことで言ってしまえば、哲学の本です。その意味では、わたしは書評を書ける立場にはありません。というわけで、この本のポイントのひとつである、「保守 (Maintenance)」について。 保守というのはめんどくさいです。設計、開発がシステム開発の表舞台だとすると、テストと保守は裏方さんです。とはいえ、保守をやるためには開発者が持つ能力に加え、プラスアルファの力が求められます。それが、「結果から原因を推測する」能力。この辺のことについては、いつの日かきっちりまとめたいと思ってます。 とりあえず、
という科学的方法論が重要であること、問題を解決する能力というのは、オートバイの修理でもシステム開発でも同じだということがわかりました。たまにはジャンルの違う本を読むというのも、いい気分転換になりますね。 2003-12-19 : Criitical Chainちょっと期待はずれでした。今までの作品では会計などの、わたしの知らない分野だったので「ほ〜 そういうこともあるのか」って感じで読めたのですが、今回のプロジェクトマネジメントに関しては、少なからず知識があるためか、ちょっと物足りなく感じます。 とはいえ、考え方を整理するための方法 (思考プロセス) をいかにプロジェクトマネジメントの分野に適用するか、というよい例が提示されていると思います。ま、「銀の弾丸」はまだ見つからない、ということで。 ※ 「銀の弾丸」は「人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない」で語られているソフトウェア開発を成功させる画期的な手法のこと。今まで多くの手法が提唱されてきたが、いずれも決定的な解決策とはなりえないことを紹介しています。
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